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サーガの魔力補充について

サーガでは以前書いた様にドロー方面のカードのバランスが
素晴らしい反面、いくつかについてはあまり良く出来ているとは思えない。
そのうちの一つで、今回は魔力補充について。

まずは過去のシリーズ作の魔力補充のバランスを省みることで
サーガの魔力補充について考えてみよう。


・カルドセプト1の魔力補充について
1の魔力補充手段そのものはあまり多くない。
周回ボーナスを除く主な手段として挙げられるのはマナ、
バランス、マミー、ゴールドグース、ランドトランスなどだが、
そのうちの三つまでが周回数に依存するものだ。

また、パーミッションやリコールも間接的な魔力補充手段と考えると、
ほとんどが周回数で決まると言っても過言では無い。
ここまで来ると、もう少し周回数以外の魔力補充手段が必要だろう。

バランス面から見た長所としては、序盤はあまり魔力が出ないが、
ゲーム後半になればなるほど周回数が増し、得られる魔力が
上がっていく事が挙げられる。


・セカンドの魔力補充手段について
セカンドでは、恐らくは1で少なかった魔力補充手段を
増やすというコンセプトから、数多くのカードが追加された。
ミスルト、フェアリーライト、強化されたゴールドグース、バロメッツ、
フィースト、コーンフォーク、デモニックトレード、ドリームテレイン、
ソウルスチール、ソウルハント、ゴールドトーテム、ファウンテン等・・・。

この中で能力的に突出していたのは何と言ってもミスルト。
四人戦で最大ダイス7のマップならホーリーワードXなどの使用が無い場合は
使用魔力を差し引いても270G程度の魔力が期待出来る。

またミスルトの強力さの原因はそのお手軽さにある。
ミスルトには魔力を得る為に特に目立った発動条件がない。
ダイス目に影響を受けるというだけで
フェームの様にレベルを上げる必要も無いし、周回数にも左右されない。
他人の周回にタイミングを合わせる必要も無い。
つまり、「最初から無条件にただ使うだけで一定の魔力を得られる」のだ。

ミスルトはその強力さ故にゲームバランス的には長所と短所の両方を
持ち合わせているスペルだった。
短所としては、ほぼ必ずと言って良いほどブックに入る位の性能があり、
その為に他の魔力補充手段の存在の多くを霞ませたことを挙げたい。

その代わり長所として、試合の展開が早くなったり、
一度に大量にではなく徐々に魔力が得られる事が挙げられる。

ともあれ、ミスルトの若干の弱体化か、ミスルト以外の強力な
魔力増幅手段が欲しい所ではあった。


・セカンドEXの場合
ミスルトの急激な弱体化によって魔力補充形態が根本から変わった。
また、リンカネーションの弱体化で周回速度も一気に落ち、
それに伴って周回依存の魔力増幅、マナも急激に弱体化する。

良く見る魔力補充手段は、これもやはり使いやすい
ゴールドグースとランドトランス一辺倒になる。
例外と言えば、セカンド同様に広めの護符面でデモニックトレードが
用いられる程度だろうか。

といった所でひとまず過去のバランスの確認は終わり。


では、サーガの魔力補充についての考察。
サーガの魔力補充は新たに加わったフェームとトレスパスを主としたもの。
他には同じく新登場のリフュージや、ヘルパイロンとスパッドフォークの領地能力、
従来通りのマナ、フィースト、ドリームテレイン、インシネレート、
セカンドEXで弱体化したソウルハントなどが挙げられる。

一応ハンターソングや、従来から残るフェアリーライト、
また直接魔力は得られないがそれに類するコンスピラシーなどの
セプターにかかる上書き呪いのスペルの類も有る。

全体的に見ると、まずセカンドに比べると魔力増幅手段の幅が若干少ない。
また、主として使われる手段はセカンドではミスルト単体か、
ミスルトを含めて2~3種類といった所だったが、
サーガではほぼフェームとトレスパスのみになってしまっている。
・・・セカンドEXと比べれば大差無いのだけど。

もう一つ気になる点としては、周回数への依存もセカンドEXから
更に少なくなっている。この原因は他のカードの調整によるもの。
まずセカンドEXでのリンカネーションの弱体化に伴って周回スピードが著しく落ちたが、
サーガではホーリーワードXがホーリーワード8に変更され、フライも無くなったりと、
周回スピードは益々遅くなっている。

魔力増幅を周回数に依存させるという発想は元々悪いものではない。
ここまで弱体化してしまうと、逆に周回数に依存する増幅手段や
周回スピードを上げるカードがもっと強化されても良いのではないかと思う位だ。



・改善すべき点

まず、サーガで遊んだ人なら誰しも思うのが
トレスパスの暴挙とも言えるほどの爆発力だろう。
これは一度でも魔力を得られれば消える仕様にしてしまえば、
バランス的にもアリなのでは無いだろうか。

しかしトレスパスが弱体化するにあたって一試合ごとのゲーム速度が
落ちる事を考えると、フェームやトレスパス以外での
もう少し強力な魔力補充手段が欲しい。
ただ、それを新しく考える様なセンスは筆者には無いので、
過去に有ったものの中からそれを拾って考えてみる事にしよう。

セカンドまでには有ったもので、仮にサーガに有ったら
全く違ったバランスになると思われるのはゴールドグースとDC版のミスルト。
しかしこの二つに関しては若干慎重になる必要がある。
やはり変更が有ったり消えたカードにはそれなりの理由があるのだ。

ミスルトは非常に強力なために他の魔力補充手段の出る余地を
減らしてしまうだろうし、ゴールドグースはサーガのコンセプトである
戦闘がしやすい環境を阻害する可能性も出てくる。

また、ゴールドグースに関してはDC版の全国大会で愛知セプター勢が用いた
「たこ焼きプリン」(※1)の様な発想も有る。
当時と違ってリンカネーションで手札を増やすという発想が出来ないので
こういったブックはカード枚数において若干手間がかかるが・・・。

現状のブラッドプリンのMHPが100までである事を考えると、
これはバランス面で考えて非常に危険な気もする。
もちろん普通に重クリーチャーを使った「たこ焼きプリン」的な
ブックも考えられるし、普通にバーンタイタンで使っても強力だ。
この辺りは実際にその環境で対戦してみない事には解らない感もある。

ともあれ、近い形か、また違った形でか、
戦闘で魔力が得られるという発想は有っても良い気がする。
どうにかして出る魔力の多さをHP依存ではなく、
固定もしくは何か別の方向に出来ないものだろうか。


そしてミスルト。ミスルトは元々が強力なスペルだが、
若干コストを上げたりレアリティを上げる事で純利益を若干減らし、
フェームが霞まない程度の性能でなら存在が望まれるのではないだろうか。

潜在能力でフェームに劣るならマナやフェームとの使い分けが重要な
面白いスペルになるし、リンカネーションの弱体化を考えれば、
以前の様に猛威を振るう事も無いだろう。


また、以前は見向きもされなかったスペルだが、
ファウンテンはサーガの環境ではかなり活躍すると思う。
サーガにはホーリーラマやヒュプノスロース、スワンプスポーンの様な
ダイス補正の領地能力を持ったクリーチャーが居るからだ。


同時に、現状あまり使われない魔力補充手段の強化も
また必要かも知れない。これに関しては長くなるので省いておく。


もう一つ、先にも挙げたがマナ等の周回数依存のカード。
これらは周回スピードを上げるか周回数に依存した魔力補充手段
そのもの威力を上げる事で、トレスパスやフェームに劣らず、
十分に使われる別の魔力補充手段になってくれれば良いと思う。
スパッドフォークも良いが、得られる魔力を調整した
バロメッツの復活などが有っても面白いかも知れない。


出来ればサーガの手札補充手段の様に、魔力補充でもその全てのカードが
用途によって使い分けられ、バランス良く魔力が得られる様な魔力増幅形態が望まれる。
手札補充でそれが出来ているのだから、魔力に関しても出来ない事ではないと思う。
なかなか簡単ではないとは思うが、次回作では手札補充の様な誰も納得が行く
バランス調整を期待したい所だ。


(※1)重クリーチャーを援護につけてHPを増したブラッドプリンや、
素のダゴンなどの高HPのクリーチャーを置いていき、
テンペスト等の土地破壊スペルを連発、HPが減っている所で
近くのクリーチャーに突っ込ませてゴールドグースを使いつつ自殺。
大量の魔力を随時供給しながら土地破壊をしていける合理的な作りのブックで、
大会以後はエンダネス島でそれを真似たブックを良く見かけた。
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テーマ : Xbox360 - ジャンル : ゲーム

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