サーガのストーリーモードが不評な理由(3)

過去二回に渡って、サーガのストーリーモードに
魅力が無い理由として、シナリオを生かしきれていないこと、
キャラクターの台詞のセンスの無さなどを述べてきたが・・・。
今回はその最も根幹の部分について触れていく。



カルドセプトサーガのストーリーモードが前二作に比べて
つまらなく思えるその最大の理由とは。殆どの変更点が、
プレイヤーの想像力を著しく削いでしまっている事がその原因である。

例えば画廊が無くなった事がその一つとして挙げられる。
画廊は、ストーリーや対戦中には出て来ない様々な
想像力をかきたててくれる大事なものだった。

例えばカードの発掘現場であるとか、
錬金術によって作られた異形の生物であるサーベルクローの脱走シーン、
グールに襲われるセプターなど、作中にはない様々なシーンを描き、
カルドセプトの世界の広がりを想像させてくれた。
しかし、1や2を遊んでいる方にはご存知のこの画廊はサーガには無い。

また他に重要なものとして、マップ上のキャラクターが
2Dのデフォルメキャラから3Dに変更されてしまった事も
プレイヤーの想像力を削ぐ大きな要素だった様に思う。
カードの絵が3Dでリアルに描かれる事によって、
逆に想像力の働く余地が奪われてしまったと言えないだろうか。

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ビデオゲームにとって重要な要素の一つとして、
「想像力による脳内イメージの補完」がある。

例えば、レトロゲーム世代の方は経験が有ると思うが、
見た目が簡素でも、とても苦戦を強いられた強力なボス敵などは
今の綺麗なグラフィックで写実的に描かれた敵より
どういう訳か遥かに格好良く見えたりする事が有る。

これは想像力が生み出したイメージが
脳内でいかに大きな物であるかという事を実感出来る例だ。

カルドセプトは現在の写実的な表現が多いビデオゲーム業界においては珍しく、
簡素な視覚情報からプレイヤーが想像力を働かせる部分が大きいゲームだ。
ある意味でレトロゲームに近い存在とも言える。

たとえば戦闘を例にとって。攻撃側、守備側のカードの絵があり、
攻撃側ののカードがしているらしき攻撃パターンのエフェクトは有るが、
絵の中のクリーチャーが実際に動き出す訳では無い。

だが…皆さんが初めてカルドセプトで遊んだ時の事を思い出して欲しい。
恐らく、戦闘の時にカードに描かれたクリーチャーが、
守備側のクリーチャーに攻撃をする姿を思い浮かべていた人も少なくないだろう。

戦闘でカード絵が攻撃等のエフェクトをしているだけに留まっているのは、
単にそれらを一つ一つ作る手間を省く意味だけでなく、
プレイヤーが想像力をかきたてるのに一役買っているとも言える。

筆者は2Dのディフォルメされたキャラクターや、画廊も
そうしたプレイヤーの想像力をかきたてる大事な存在だった様に思う。

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もう一つ、プレイヤーの想像力を削ぐ要素の一つとして、
主人公のキャラクターが有る程度固まってしまっている事を挙げたい。

旧作では最初から主人公の姿形や性別などは自分で決める事が出来、
声や台詞も全く無かった。対して、サーガでは性別や境遇など
主人公のキャラクターそのものは有る程度決まってしまっている。

この違いがどこにあるのかを、例としてRPGで有名な
ドラゴンクエストシリーズ(以下DQ)とファイナルファンタジーシリーズ
(以下FF)の場合で比較してみると・・・。

例えば、DQの場合は主人公の一枚絵こそあれ、主人公自身には全く台詞が無い。
これはプレイヤー自身が主人公となって疑似体験をするべく
取られている不文律の様なものだと言える。

それに対して、FFではシリーズが後になるにつれて
主人公が台詞を話しだす様になっていく。主人公のキャラクターも
明確になっていき、実際に声も出る様になった。
これは映画的、自分は外からなりゆきを見守る形になるだろうか。

このどちらが良いかどうかというと賛否両論になるのだが、
主人公のキャラクターが有る程度決まっている事が
プレイヤーの想像力を削いでいる事は間違いない。

個人的には、写実的なFFは美麗な映像やキャラ毎に的確な
音声の肉付けをする手法に合っていると思うし、
ストーリーの深みや想像力を重視するであろうDQは
主人公に「色」をつけない現状のスタイルが合っていると思う。

なんとなく筆者の考えでは、カルドセプトは
プレイヤーの想像力を重視するゲームだと思うし、であればこそ、
DQの様に主人公には「色」をつけないスタイルであった方が良いと思う。

写実的なものを目指すのではあれば、
戦闘もクリーチャーの3D画像が出てきて実際に殴ったり
呪文を唱えたりする位やるべきであって、現状は中途半端な様に思えるのだ。
かと言って、筆者自身はそんなカルドセプトはどうかとは思いますが。

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今回まででストーリーモードのどこがいけないのか、
何が不満の原因なのかという事についてはひとまず終わりです。
以後はストーリーモード以外のカードバランスなどの点についても言及し、
旧作との比較よりあるべき改善の方向を考察しようと思います。

と、しばらく重い内容が続いたので次はもう少し軽めで。

テーマ : Xbox360 - ジャンル : ゲーム

コメント

キャラクターについて

ストーリーが不評な理由として、言及されてませんでしたが、自分は似たようなキャラクターが多いというのを上げます。
カストーラとルピアなどなんとなく似ていて印象に残りませんでした。
エスクードとディルハムも兄弟で似たようなイメージでした。
一番キャラクターが個性的だったのは初代カルドだと思います。
デラネシア草に操られた農夫とかひたすら編み物をする少女とか、キャラクターにそれぞれ自分の目標があって、そのためにセプターの力を使っていました。
サーガではそれぞれのキャラクターの目的というのがとても弱いです。
たいていは王とか司祭に殺せと命じられたから戦うという流れ。
ちょっとキャラが立ってないなぁと思います。

大部分が妄想

台詞のかぶりっぷりには本当に泣けますね。
当ブログと相互リンクさせて頂いている「りりすむ」さんでも
9/3の「サーガキャラの台詞」でその悲惨な使いまわし?ぶりを
記事に取り上げていたので、是非ご覧になってみて下さい。

個人的には、ルピア様は薄くないと思いますよ。
カストーラは可愛い坊やを奴隷にしたい、とか色欲全開ですが・・・。

対するルピア様はどこまで正気なのか解らない様な
イカレたブックを使いながら、覇者への野望に燃えてて、
短気でいじっぱりで弟想いでちょっと頭悪くて熱苦しい人です。

ルピア様はサーガで最も笑えるキャラだと思います。
まかり間違って覇者にでもなって、新たな世界の神になったら
民がちょっとでも神様を馬鹿にしてるの見たらすぐブチキレて、
絶対「おのれー!」とか言いながら雷落としますよ。

おまけにバルダンダースやシェイプシフターを、
強すぎるとかそういう理由でEカードにしはじめた挙句、
根拠の無い自信満々で「私の作った世界は最高だろう、フフン」
とか悦に浸り始めますよ。

私ならリアルでこんなセプターが居たら絶対いじり倒しますね。
ちょっとからかうとムキになって怒るし、
おだてると思いっきり調子に乗るし、ブックの爆発力も見逃せません。

・・・大分横道にそれましたね。ちょっと私の思い入れとか
妄想が入りすぎましたw この辺りはおいといて・・・。

そうですね、色々と同感です。初代のキャラクターが
個性的に見えるのは、ストーリーが良い意味で
有って無い様なものだったので、
敵セプターのキャラクターも自由に作れたというのが
その理由なのではないでしょうか。
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